※本記事は、私が所属していた消防署での実体験をもとに書いています。すべての消防署に当てはまるわけではないことをご承知おきください。
消防署を辞めて民間企業に転職してから「あれは普通じゃなかった」と気づいたことがたくさんあります。今悩んでいる人に届いてほしい、リアルな体験談です。
まず言いたいこと:命を守る仕事の厳しさとは別の話
消防の仕事が厳しいのは当然です。
命を預かる現場、過酷な訓練、災害への即応力。それは理解しています。
でも私が感じた「異常さ」は、仕事の厳しさとは別の話です。
モラルや人としての常識に疑問を感じる場面が多々あったのが本音です。
私は今、民間企業に転職し、「え、これが普通…?」と驚くことばかりです。
辞めてから気づいた7つのこと
ちゃんと仕事を教えてくれないことについてです。新人が来ても「見て覚えろ」「自分で考えろ」が基本スタンスでした。体系的な教育制度はほぼなく、質問すれば怒られる空気すらありました。民間では研修があって当たり前。この差に最初は驚きました。
新しいものを取り入れないことについてです。未だに紙が主流で、効率が悪いとわかっていても「昔からこうしてるから」が優先されます。改善を提案するだけで浮く存在になることもありました。
夜に寝れないことについてです。夜勤中でも「何かあればすぐ出動」だから仕方ないのはわかります。でも眠れなかった翌日も通常勤務が続くのは、体への負担が相当なものでした。
休憩がないことについてです。特に若手は昼休憩という概念がほぼありませんでした。食事も雑務の合間にかきこむレベルで、体を休めるタイミングを自分で確保するのはほぼ不可能でした。
有給は「取れる」けど「取っていい雰囲気ではない」ことについてです。制度として有給は存在しましたが、取ることへの強い罪悪感がつきまといます。「他の隊員に迷惑がかかる」として、実質的に申請しづらい状況が当たり前でした。
上司が絶対な文化についてです。理由のない指示でも従わないといけない空気がありました。「なぜ?」と聞くこと自体が問題視されるケースもありました。
相談しにくい空気についてです。悩みや不安を相談すると「面倒ごと」として扱われる雰囲気がありました。一人で抱え込むことが美徳とされていたように思います。
「受け入れるしかない」は刷り込みかもしれない
現場にいると「ここではこれが普通」「仕方ない」と感じるようになります。
でも辞めてから気づくんです。あれは適応したのではなく、刷り込まれていたのだと。
- 消防にいたとき、私の中ではこれが常識になっていました。
- 休むことは甘え
- 上司は絶対
- 辛くないと成長できない
- 相談ごとは面倒ごと
- 理由はないけどダメなものはダメ
世間でいう「異常」が、私にとっては「普通」になっていたのです。
これが何より怖いことでした。
転職後のリアル──「普通」に驚いた自分
現在は民間企業で働いていますが、毎日が発見の連続です。
• 「そうそう、これが普通だよな」と安心する瞬間がある一方で、
• 「え、こんなにユルくていいの?」と不安になる瞬間もある
それほど、私自身が“異常な職場環境”に染まっていたのだと実感しています。
今はまだ民間の感覚に適応している最中ですが、少しずつ視界がクリアになってきています。
まとめ:新人の頃の価値観を忘れないで
もし今、現場で違和感を抱えている人がいるならこう伝えたいです。
その感覚、間違っていないです。
辛いと感じるのはあなたの感受性が正常な証拠です。
休みたいと思うのは怠けではありません。
「おかしい」と思うことをおかしいと言える感覚を大切にしてください。
そして、あなたの考えを否定されたとしても、自分を見失わないでください。
辞めることがすべての答えではありませんが、選択肢の一つとして持っておくことは大切だと思います。
あとがき
消防署を辞めてわかったのは、「当たり前」と思っていたことが、外から見ると当たり前ではなかったということです。
この記事が今悩んでいる誰かの背中を少し軽くできたら嬉しいです。転職に関する体験談は他の記事でも書いています。あわせて読んでみてください。


